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ブログ小説「星語り」+ポイントサイト日記

★趣味で書くファンタジー小説「結晶採取師~マテリアルピクター」掲載。自然エネルギーを採取するマテリアルピクターになるため修行中。今度は冒険!現在8話「水中回廊」掲載中。★ポイントサイトの報告とブログライターを少しやってます。★グリムスに登録しました!グリムスの木をお世話中。■感想とかコメントとかいつでもどうぞリンクも受付中(*^-^*)>"

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マテリアルピクター7話「妖精と精霊」14

あらすじ
 スライムのよく似た奇妙なブニブニしたモンスターは、どうやらリオン達を探しているようで…。
 見たこともないモンスターだし危険だからこっそり隠れてやり過ごそうと思ったら、何故かモンスターを倒そうという話になってきて?

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14
「モンスターを倒す!?」
 その場にいた全員の声がというか女子全員の声が小さくハモった。
 ちょ、ちょっと、何言っているんですか!?

「ちょっと、モンスター倒してもし水のマテリアルの精霊に居場所がばれたらどうするの!?今までだってこっそりと移動しているのにさ!」
 あたしは小声で兄に反論した。結界を通るのだって慎重に中に入ったわけだし、ここを移動する時だってなるべく見つからないように移動していたのに……。それをモンスターなんか倒したら、きっとえらい騒ぎになるに違いない。
 すると兄のアルデルが、
「こんなに大きい結界を作っているんだ。そんなちょっとやそっとでは騒ぎを起こしても気づかないと思うよ?それにフィフロスやクオン達がどうやって食料採ってきていると思っているの?
 捕まえるためにはそれなりに大きな事をやっているはずだよ」
「そうなの?」とあたしが2人に聞いてみた。
「まぁ、確かに魔法とかはと使ったよな。俺の場合、狩をするときは変身してるし。」とフィフロス。
「俺は果物とか木の実とか採る時、ちょいと魔法は使ったよ。大きな音を出したかどうかは知らないけどな。」とクオン。
 まぁ、彼は背が低いから木の実を採るのに魔法は使うだろう……、たぶん。でもさすがにフィフロスの獲って来たあの鹿やら兎やらはきっと盛大に暴れたに違いない。

「それなら音が相手に伝わらなければいいということね?なら『音消し』の魔法を使ってここら一帯の音を封じ込めましょう。それからモンスターを倒しましょうか?」
 と、みんなの話を聞いていたユーディリーがそう答えた。
「へ!?音を封じる魔法なんてあるの?」
「あるわよ、空気の振動を遮断する壁を作る魔法よ。俗に言う風の魔法ね。空気の魔法はいろいろな応用が有るわ。相手の周りの振動を止めて魔法詠唱の邪魔をする呪文封じの物とか、一定の相手にのみ音を伝える伝達の魔法もあるわよ。今は戦闘中の音が相手に聞こえなければいいと言っていたから『音消し』の魔法で十分ね」
「へ~、そんな便利な魔法があるんだ。精霊魔法って本当に補助系の魔法が多いんだね」
 聞けば聞くほど、精霊魔法は補助系がたくさんあることが分かる。魔族が使う魔術とはやはり違うようだ。その話を聞いた兄貴は、
「よし、それじゃその『音消し』の魔法を使って空気の壁を作った後攻撃を仕掛けよう!」

 そんなわけで、あたし達はプルプルブニブニのスライムっぽいモンスターと戦う事になった。

 『音消し』の魔法が本当に聞いているのかどうか分からないが、ユーディリーが張った空気の壁の中でブニブニのスライム型モンスターと戦いを始める。相手は全部でえ~と何体だっけ?そうそう5体のゼリーモンスターと戦う事になった。ここでこそこそ隠れていてもしょうがないし、連中は獲物を探してうろうろしているのでとても邪魔。そんなわけで戦う事になったんだけど……。

「で、こいつらの弱点って……何!?」
 そう、あたしはこんな魔物見たことないので戦い方なんて分からない。ここにいる魔物は、普段あたし達が住んでいる魔界に生息する魔物とも似ても似つかない生き物なのだ。ようははじめてみる生き物だったりする。
「スライムっぽいから『火』に弱いんじゃないの?」とフィフロスが適当な事を言う。
「実際のスライム族は『火が弱点だ』なんて聞いた事ねぇぞ??」とクオン。
「それじゃ、全然わかんないじゃん!!」と、あたし。
「とにかく、どんな攻撃が聞くのかいろいろ試すんだ!」と、兄のアルデルが言う。

 そんなわけで、皆適当にいろいろな方法で攻撃してみる。
 皆それぞれ武器を持って戦っている。ユーディリーは細身のレイピアを使って、フィフロスはナックルだろうかスライムモンスターのプニプニボディに殴りつけてる。どうやら格闘が得意らしい。
 クオンはと言うと、魔法攻撃をしているようでどうやらうちの兄貴と同じ魔道士の様です。
「皆頑張れ~!!」と、クラウンは何故か後ろで応援している……。
「…」
 え~と、戦わないんですか?
 魔法で攻撃してみたり武器で攻撃してみたり……、なんとなく打撃系?まぁ普通に攻撃しても大丈夫みたいな感じで、あたしの鎌も効いているみたい。
 切りつけると、薄い膜が切れたかのようにモンスターの胴体が切れてそこから『ドバッ』と粘液上の体液が溢れ出す。
「き、気持ち悪い……」
 何にも手伝っていないクラウンがその光景を見て感想を述べる。
 あのね……。見てないで手伝って欲しいな……。
 戦闘が始まって小一時間、スライム型モンスターは全滅した。

「案外弱かったな」
「そうね」
 フィフロスとユーディリーが倒れたモンスターを見て感想を述べる。
「見て!モンスターの死骸が消えていくよ!」
 何か気が付いたようにクラウンが言う。
「ホントだ!!」
 なんと、倒したモンスターの死骸が水に溶け込むように消えていく。
「どういう事なんだろう……?」
「これも幻って事なのかな……?」と兄のアルデルが言う。
「でも、体当たりされたときは痛かったよ?それも幻なの!?」
 え~!?このモンスターも幻なの?なんだかよく分からない……。
 多くの疑問を残しつつ、皆ただその光景をボーゼンと見ていた。


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