結晶採取師~マテリアルピクター
第2話「武器屋と講師」
扉絵「双子の兄妹と飼い猫」
あらすじ~
自然界のエネルギーを集める職業「結晶採取師」・・・つまり「マテリアルピクター」になるには何やらいろんな物が必要な様で・・・
いろいろ買出しに行く事になったリオンたち。センターが指定したお店へと行くのでした。
※文章がちょっと長いので、今度からは少し形式を変えます。ここには、あらすじとかイラストとか載せるつもりです。よろしくお願いします。基本はあらすじ?w
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説明会が終わった翌日、あたしは町に出てこれから必要になるであろう道具を買いに行った。もちろん、 兄貴のアルゼルも一緒だけど……。
説明会で受け渡されたメモを見ながら、雑貨店で必要な物を買い物カゴに入れてく。
カゴの中には、疲労回復剤12本、傷薬20本、魔法薬30本、メモ帳2冊に筆記用具、これらを入れられるポシェット……もちろん二人分だけど……。
カゴの中身を見て何か違うのよね……、何故だろう……?すごい違和感が沸いた。
「う~ん……?」
メモを見ながらあたしは首をかしげた。
「どうしたんだ?」
兄が背後から声を掛ける。
「必要道具に何故か自分にあった「武器」をもってこいって書いてるんだけど・・・それ以外にもある程度の攻撃にも耐えられる丈夫な装備もしてくるようにって書いてる、何で武器が必要なのかしら・・・?マテリアルピクターって、自然結晶体「マテリアル」を採りに行くだけの職業でしょ?何で武器が必要の?やっぱり物質界って危険なところなのかしら……?」
あしたは不思議に思って兄に聞いてみた。
兄は困ったような顔をして、
「俺に聞かれても困る……、とりあえず武器を扱っている店に行って買うしかないけど……」
「なんかさ~、この大量の薬を見ると『これから危険なところへ行きます!』みたいな感じがするんだけど……気のせい?」
そして、じ~と兄貴の顔をあたしは見た。
「……、とりあえず武器を買ってこよう。」
「あっ、ごまかした!!もう~!」
兄貴はあたしの視線をそらしてさっさと外へ出て行ってしまった。
まぁ、兄貴も分からないんだろうけど~。
あたしはレジに向かって会計を済ませた後、外で待っていた兄貴を一緒にウェポンショップつまり武器取扱店、通称「武器屋」へと向かった。
「そういえば、あたし達武器なんて買えるのかしら?」
「おいおい・・・、俺達は国家資格を持っている時点で武器の購入は出来るんだよ?証明書を見せれば買えるんだよ、忘れたの?」
「……」
そういえばそうだった!
「し、知ってますよ、そのくらい!ふん!」
兄貴がじと目であたしを見る……、な、何よ文句ある!?
兄貴は仕方ないな~という顔つきで、あたしの後ろを歩いている。
人間界ではどうだか知らないけど、ここ魔界でも武器の所持なんて普通は出来ない、でも国家資格を持っている時点で武器の取り扱いが許可される。それは、誰でも知っていることだった。何故許可されるのかというと、国に仕えるひいてはこの魔界に仕える者の証であり有事のときは兵として戦うからだ。武器の所持は必然ということになる。まぁ、普通の公務員の人とか、事務員の人とかは武器なんて持たないけどね……。ただし、国家資格を手に入れるには試験に合格しないといけない。合格率はきわめて低いのだけど……よくよく考えれば、よく受かったな~って自分でも思う・・・。そのくらい国家資格というのはすごい事なのだ。
雑貨店を出て30分ほど歩いた先に、武器屋「ナックルショップ」に着いた。ここのお店は、マテリアルセンター公認のというか取引をしているというかようは指定の武器屋である。もちろん、来るのは初めてだけど……。
お店自体はごく普通の3階建てだのお店だ。3階建てだけど店全体は大きめで壁は白を基調とした概観に黒のふちがされた窓枠、黒い看板には白のロゴで書かれた店の名前が刻まれている。小さなホームセンターみたいな感じ。結構大きい?
「失礼します~」
あたしはそう言って、店の中に入っていた。
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