1話「魔界の少女」
あらすじ
職業説明を受けるためにマテリアルセンターへ行くリオンとアルベルと2人の母親櫻音。
何とか母の櫻音を説得して、マテリアルピクターになる事を許してもらえるような気配。
もでよく聞くと、リオン達の就職の話聴いていないような……?
5
「皆様、行ってらっしゃいませ。」
範空が玄関から見送る。
次に日、母を説得してあたしと兄は王立マテリアルセンターの第7支部に向かっていた。
今日は、企業説明会があるのだ。
後ろから母が機嫌悪そうに歩いている……。
家から出て、数分たってからあたしは母に話しかけてみた。
「お、お母さん、あのね、マテリアルピクターって仕事は本当に危険な仕事じゃないから大丈夫だって、だから心配しないで・・・!」
「どうかしらね~、こうの説明会ってやつでいろいろ分かるんじゃないの?」
機嫌がかなり悪い。
(うっ、うっ、うっ……どうしたいらいいのかしら……。お父さんはこの仕事でもいいって言ってたのに……!お母さんはダメだなんて・・・もしかして理解していなかったのか……!)
「で、でもほらあたしまだ研修生だし、まだこの職に就くというわけでもないのだし!」
「何を言っている?マテリアルピクターになりたいから、受けたんでしょう!?まったく、なんでお父さんはこんな危ない職業就くことに許可を出したのかしら……!」
どうやら、自分だけなにも知らなかったのが気に入らないらしい……。
あたしは、ちゃんと説明したはずなんだけどな……?もしかして、全然聞いていなかったのかしら……。
あたしは何とかして母を説得しようかと、いろいろ言い訳を考えたのだが全然言葉が出ない~。
すると、兄貴が……。
「決まったものは仕方ないだろう?
母さんは、俺達が職業説明していたのに仕事が忙しいからって言って聞いてくれなかったんだから……」
「え!?説明なんてしてたっけ……?」
やはり、聞いていなかったらしい……。
すると兄が、
「ちょんと説明したよ、半年以上前から何度も……」
「え、え、え~と・・・何時頃からだったのかしら……?」
「母さんの仕事忙しくなったことかな?、勤め先の製薬会社が新たに新薬開発の企画が立ち上がったとかでその企画書や新しい工場の契約とかで忙しかったときだと思う。
ちょうどそのころは、俺達の就職活動の時期と一緒だったから全然人の話聞いてなかったと思うよ。俺達が説明しても「忙しいから後にして!」て毎回言われたからね……、だから変わりに父さんに話をしてもらって許可をもらったんだ。」
「うっ!」母の顔が引きつった。
まぁ、そうだろう・・・。
母、櫻音(さくらね)・ハーティア・歌恩(かおん)は製薬会社に勤めている。
職種は研究者。薬などを開発や新しい細菌を探したりしている仕事を主にしている。
ほとんど家にいることは無いかな?
卒業日とこの日も仕事が一通り終わったから帰ってきただけで、ヘタすると3ヶ月帰ってこないこともある。
なので、あたし達の相談相手といったら父さんか黒竜の範空やその奥さんとかになる。その父さんも忙しくて家にいないことが多いが・・・
兄がいろいろと話しているので、あたしが説明して説得する必要はなくなったみたい。
後もう少し歩けば、王立第7マテリアルセンターに到着する。
これから、ここで一人前のマテリアルピクターになるための研修がはじまるのだ!
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