プロローグ
3
青い青い空が見える……。
それはどこにでもある風景。
よくある町並み。
通り行く人々。
その中で、毎日よく見る光景がある。
僕はそれをぼんやりと屋上から眺めていた。
僕だけがそれを知っているのかもしれない。
どこから見ているかというと、病院の屋上から座って見ているんだけど・・・
どこから見ているかというと、病院の屋上から座って見ているんだけど・・・
なんとも不思議な光景でこの国、いや世界でも出会うことはまず無いであろう人々が僕も前を過ぎて行くのだ。
なんというか・・・、宗教家の人がよく言っていたものって本当に居たんだな~と漠然と思ってしまう光景なのだ。
僕の目の前を、白く薄い羽を持った天使っぽい人や黒い羽を持った悪魔っぽい人が通り過ぎて行くのだ……。
あ、さっき箒に乗っている人が通り過ぎた!
あれは天使だろうか?悪魔だろうか・・・?
ひょっとして違う生き物!?
う~ん、分からない……
彼らはどこに行くんだろう?
ちなみに、天使っぽい人が僕のとこに来たことは一度も無い。
何故だろう……なんとなく、皆僕を無視しているような気がします。
少しというか、ちょっと悲しい……。
え~と……なんか、驚いていなさそうに見える?
それはたぶん、この僕も普通ではないと思うからかな?
今の僕は半分透けてるし、病院の屋上と言ってもさらにその上・・・つまり屋根の部分にいたりする。
つまり、僕は俗に言う「幽霊」と言うやつらしい。
ちなみにここにいて、もう15年になるかな?
完全に自縛霊?見たいになっているかも……、あははは……どうしよう。
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