「結晶採取師~マテリアルピクター」
第4話「採取訓練」
扉絵「ジャージを着て訓練?」
あらすじ
何とか「基礎訓練」が終わったリオン達研修生。
今度はマテリアルピクターとして重要な「採取訓練」が始まる。
自然エネルギーを採取するマテリアルピクターにとって、マテリアル採取は誰もが出来なければ意味がない。
とは言うけれど、まずは武器の扱いがさっぱり分からない。
しかも特殊な方法が必要とか?ジャージを着て今日も訓練に励むのだった。
※第4話始まりました~。
適当にやっているのでこれからもよろしくお願いします(^-^)
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結晶採取師「マテリアルピクター」それは、半物質化した自然エネルギーを採取し世界のバランスを調整する職業だ。自然エネルギーを扱っていた精霊や妖精が世界から消え代わりに彼らに近い力を持つ魔界の者たちが担当することになった。
結晶体のほとんどは、魔力や霊力のない物質界すなわち人間界と流れて行った。このマテリアルピクターになる者はごくわずか、なぜならマテリアルは若干ながら自己防衛能力を持っている危険は物質が多いだからだ。精霊や妖精達のように簡単に扱うことは出来ない。魔界の者達はこれを採取するには専門知識に特別な訓練が必要なのだ。そのうえ数多く存在する物質界は魔力や霊力がなくそれを耐える訓練も必要だった。
マテリアルピクターを目指す魔界の少女リオンは、今研修生となり訓練にいそしんでいる。
なんとかランニングを終えた!3時間走りこんだ。うぅぅ、疲れたよ……。あたしが休んでいると先生が、
「リオン、皆すでに武器訓練をやっている。君もすぐに訓練に入りなさい。」
「えええっ!?ちょ、い、いきなり武器訓練!?あ、あたし疲れているんですけど~」
「大丈夫!君ならすぐに回復するだろう?さぁ、そんなところで休んでないで皆のところへ行きなさい!」
「え~~~~っ!!?」
あたしがむくれていると先生が、
「いいか?実際に物質界にいたらそんな悠長に休んでなんかいられないんだそ?これも訓練だ!ほら頑張れ!」
「じゃ、参加するからその代わりブレスレットはずしていい?」
「ダメ!それも訓練用なんだ。はずしてはダメだ!」
う~ん、せめてこのブレスレットはずしてもいいのでは?そう思いたくなるですけど……、結局却下された。
あたしがトボトボと皆のところへ戻ってくると、兄貴が嬉しそうな顔をして出迎えた。
「リオン!大丈夫だったか?」
「うん、平気!ほらこのとおり!」
あたしがガッツポーズすると
「相変わらずね~、あなたは。ほんと疲れという物を知らないのかしら?まぁ体力だけは化け物並みですものね~」
背後からいやみな言葉が飛ぶ!イライザだ。
「ふんだ!あたしは丈夫なんですよ!そこらのひ弱な魔女なんかよりもね!」
「リオン!」
あたしが食って掛かると、兄貴がたしなめる。だってさ!むかつく~!何が化け物よ!自分だって似たような物じゃない!あたしがイライラしていると、
「リオン、武器訓練まだだろう?少しだけ練習しよう!もうすぐ結晶採取訓練が始まるから今のうちに覚えておこう!」
兄貴がそう言う。て、もう採取訓練するの!?
あたしはビックリしてけど、とりあえず武器の練習しなくては!
「ぶ、武器訓練ってどうするの?」
「今から教えるから落ち着いて。たぶん、採取訓練が終わったら実践演習すると思うんだ。」
「ちょ、立て続けですかい!?」
「立て続けというわけではないけど、マテリアルピクターは数が少ないからね。出来る人からすぐに現場に行くようにしているんだと思うよ。」
そう、マテリアルピクターになるのは大変なのだ。試験を受けたときはここの地域だけでも1万人以上いた応募者も研修が始まった時にはもう数百人ほどしかいない。しかも研修のうちにやめてしまう人もいるとか、憧れの職業だか厳しい職業でもあるのだ。
さっそく兄から武器の扱い方を教わる。
「武器はね、シンクロつまり同調して使うんだよ。」
「同調……?」
「武器には固有の周波があって、周波に自分の魔力を乗せて武器を使うんだ。すると武器が使用者の脳に直接働きかけて使い方を自然と教えてくれるんだ。それを行いながら徐々に体と武器の動きを合わせて……」
「??????」
兄の説明を聞くが、ちんぷんかんぷんだ!
同調……?シンクロ……?わ、分からん!
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