3話「基礎演習」
あらすじ
とうとう本当に訓練が始まった!
訓練を担当する講師の先生もやってきて、本格的な訓練が始まる。
で、最初にやることは・・・基礎体力作り?
6
戦闘訓練初日は、3クラス合同で行われくじ引きで決まったパートナーと組んでペアとなったチームともう一組のペアと一緒に二組ずつになって行われた。
「まさか、あなた達とペアになるとは思わなかったわ」
「それはこっちのセリフよ!」
イライザが鼻で笑う。
なんとあたし達はイライザのチームと一緒に戦闘訓練をすることになってしまった!
何かすっごくイヤなんですけど~!
あたしとイライザがいやな顔でお互いを見た後、すぐに態度を変えてイライザは兄貴に向かっていった。
「アルデル様!ご一緒できてよかったですわ!」
「え……、と……」
兄貴が凄く悩んでる……?
それにしても、なんですか?この態度差!
どんな訓練をするのか分からないけど、絶対負けるもんですか!!!
「こら、お前達。私語は慎め!」
講師の先生に怒られてしまった……。
もう、何であたしが怒られなければならないの!!?
そんなあたしの不満もよそに、先生は話を進めた。
「自己紹介がまだだったな、俺は戦闘訓練の講師を務めるジャンカン・アゾルだ。よろしく。それじゃ、訓練の広告を言うからよく聞くんだぞ。
これから初歩の訓練を始める。まず最初は基礎体力の調整だ。皆ついてくるように」
そう言うと先生は、戦闘用フィールドのグランドから訓練施設内部に入っていた。
「あれ?グランドは使わないの?」
「さぁ?とりあえず行ってみよう」
そういってみんなぞろぞろと先生の後ろをついていく。
そこは外からとはまた違った感じだった。施設自体は小さいのにその中はまるで一つの広大な土地というべきところだろうか?そこにはさまざまな訓練用の器具が置いてあった。外の戦闘用フィールドはなんだったの?と、いうくらい広い空間があった。
「――せ、先生。ここっていったい何なのですか?」
1人の研修生が聞いてきた。
「ここは基礎体力訓練施設だ、亜空間を利用して拡張してある施設だ。外の戦闘用フィールドはまだお前達には使えないのでここで基本的な体力や攻撃動作を覚えてもらう。」
「何故俺達には戦闘用フィールドが使えないのですか?」
「戦闘用フィールドといっても、ここはママテリアルピクターの養成所。普通の戦闘用フィールドと違ってあの中の空間フィールドは魔力や霊力がない。だからその前に、ここで基礎体力とそれに耐えうる魔力、戦闘方法を教えるんだ。ここである程度で切るようになったら、戦闘用フィールドで訓練を行う。」
「――ごくっ」
しばし沈黙……。
「どうした?ほれ行くぞ!」
みんな押し黙ってしまった。そっか、あのフィールドは普通の訓練用のとは違うのね。
これから基礎体力作りか~、どんなことやるんだろう?
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