2話「武器屋と講師」
あらすじ
迎えに来ない兄のアルデルを探しに行ったリオン達。
なにやら人だかりが・・・?リオンはちょっと気になってそっちへと行って見たのだった。
※2話終わりです^^
3話目は少し時間を空けてから載せようと思います~。
コメントとかいつでも歓迎です(*^-^*)
14
入り口に着くとなにやら人集りが……。
う~ん、やっぱり囲まれている。
ザワザワ……。
「ちょっと退いてくれる?」
あたしとイライザ、ナナオは人集りの中を掛け分けて近寄ってみた。すると、なにやら会話が聞こえてくる。
「だから、言っているだろう?ちょっと付き合うだけでいいんだからさ!」
「あの、その……」
ひょっとして、ナンパされているのか?
ちょっと遠いけど、なんとか様子が見れた。
兄貴は顔が真っ青だ。なんだかガタガタ震えてる・・・、仕方ない助けてやれねば!普段の兄貴はおとなしいんだよね・・・。争ったり、喧嘩したりするのは苦手。
前にも説明したけど容姿的に言うとほっそりしていて身長もそんなに高くない、あたしの身長が157だから10足しても167・・・魔界の住人の男の平均身長は180くらい、だからなのか身長は低いほうで、そのせいなのか女の子によく間違われる。いわゆる小柄。
うちの種族は全魔界中において一番成長も遅いしわけで身長に関してはどうしようもないのよ、哀れとしか言いようがない。
それにしても周りを囲んでいる男共は皆でかい!180~190はいっている?彼らも研修生なのか?
「ちょっとあんた達!こんなところで変なことしているんじゃないわよ!」
あたしは大男集団に向かって怒鳴った。
「リ、リオン……!」
「誰だ!?うるせえなって……、よくみたらかわいいじゃねぇか。お嬢さん何かようかい?」
「何かようかい?じゃないわよ。うちの兄貴を迎えに着ただけよ!」
「兄貴?兄貴ってどこにいるんだ?」
「そこにいるじゃない」
そう言ってあたしはアルデルに指を刺した。
「えっ……?」
男達が沈黙する……。
「エーーーッ!!?お、男!?」
「分かったら皆さん、お帰りください~!」
男共はまだ信じられないらしく・・・「うそだろう!?」とか「マジか!?」とかほざいてる。
今も信じられねぇとかなんとかいって、何故か名残惜しそうに男共はいなくなった。もちろん、周りにいた野次馬も・・・、毎度の事ながらまったく何なんだ!
あたしがちょっとイラついていたら、
「アルデル様、大丈夫でしたか?」
イライザが心配する。あたしにとっちゃいつもの光景なので気にしないのだが……。
ず~~~~ん……
お、重い……!空気が重い!
「うわっ!?」
後ろを振り返ってみると、兄貴が縮んでいる。いや足を抱えて座り込んでいる……、その周りには黒いオーラが!
「どうせ、俺なんて……しくしくしく……」
毎回だけど、やはりかなりショックを受けていた模様。これで何回目だろう?
「アルデル様、お気を確かに!」イライザが慰めてる……。
ナナオが「こんなやつのどこがいいんだ?」と、不思議がってた。
兄貴、いつかきっといいことあるよ!たぶん。
そういいつつ、借金のことどうしよう~!
あぁ、あたしも不安になってきた~!
第2話「武器屋と講師」完
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