2話「武器屋と講師」
あらすじ
教室に吹き荒れる爆風の嵐!
なんとリオンは、ちょっとしたミスでマテリアルを誤って破壊してしまった!
このあと待ち構えていたのは、とんでもない最悪(本人だけw)な出来事が待っていたのだった。
※6月になりましたね、今月もよろしくお願いします^^
12
爆風が収まり、教室は先生の魔力で元に戻っていた。ある程度は・・・、壁とか窓とかはまだ破損している。
研修生達はというと、まぁ一応これでも魔界の住人体は、ほぼ90%精神体なので皆おのおの自己修復しているので問題ないのだけど・・・
あたしは今先生に怒られていた。
「リオンさん、私はマテリアルを採れと言ったのです。破壊しろと入っていません」
先生はにこやかな笑顔で、言っているが目が笑っていない……。
「は、はい。すみません……」
「もしこれが人間界だったら大惨事ですよ。分かっていますか?しかも貴重な雷のマテリアルを破壊するとは・・・、あのマテリアルが一個いくらすると思っているんですか?あれは小石程度の大きさしかありませんがとても数が少ない貴重な雷属性のマテリアルなのですよ!」
なんだかだんだん、先生の口調が厳しくなってきたような・・・?
「このマテリアルはとても貴重で1個5000Gもするんですよ!雷属性は発生率も低く、万能エネルギーとしても貴重なマテリアルなのです。それを破壊するなんて……。リオンさん、分かってますかこれがどんなに大変なことなのか!!?」
※解説~!え~と、魔界の
通貨はG(ゴル)といいます。1Gは日本円で100円くらいです。5000Gとはつまり50万くらいということです。マテリアルはかなり高い物なのです。雷属性は貴重なので少し高いです。まぁ、エネルギーになる物なのだから当たり前かw
なんだろう?
ひょっとして爆風起こして教室を壊したことを怒っているのではなく、マテリアルが壊れたことが怒ってる原因・・・?
「え~と、先生……、ちょっとして教室を壊したのではなくてマテリアルを破壊したことで怒っているんですか……?」
ちょっと怖かったけど、とりあえず聞いてみた。
「そうですよ?ほかに何があるんです?」
先生はあっさりとそう言った。
「え~~~っ!?そっちを怒っているのかよ!?俺達はただのとばっちりか……?」
皆も教室や自分達が被害にあったことで怒っているのかと思っていたらしい、まぁ普通はそうだろう。
でも先生は違うようで、
「何言っているんですか?教室なんていくらでも直せるでしょう?マテリアルの方が大事に決まってます! それにこの程度の衝撃なら体の傷なんて皆簡単に治せるでしょ?」
ときっぱり言った。
ふっ、どうやら教室のことなんかどうでもいいらしい。生徒や教室よりもマテリアルが大事とは・・・、やはりちょっと変な先生かもしれない。
「リオンさん、マテリアル破壊の弁償きちんとやってもらいますからね!」
「えっ!?ええええええっ!!!?
ちょ、ちょっとそれはどういうことですか!?べ、弁償って!?」
「当たり前です、これはそこらで使う教材などとは一緒にしてもらっては困ります。備品とはわけが違うのです。弁償するのは当たり前でしょう。もちろん、弁償はあなたがマテリアルピクターとして働いたときに払ってもらいます」
「え……と、それって……?」
「研修時に入手したマテリアルの取引代金から引かせてもらいます!」
ガーーーーーン!!!
そ、そんな!
あ、兄貴が真っ青な顔してあたしを見てる……。
「いきなり借金かよ……、ついてねぇなあいつ……」
「いくらなんでもそれはないわよね……?」
皆もあたしを哀れそうに見ている~。
うわ~ん……。
ま、まさか借金を抱えてしまうとは……。
ショ、ショックだ!かなり最悪なスタートとなってしまった。
はぁ~、これから研修どうなるんだろう?
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