2話「武器屋と講師」

あらすじ
自然エネルギー結晶体「マテリアル」の採り方を教わるリオン達、でも採れないと居残り!?
確かに、採取師にとってマテリアルを採る作業のは基本中の基本。
しかも最低でも10回は出来るようになれと!?
しかもマテリアルは結構危ない物質。
初めて習うのにそんなのすぐ出来るわけがない!この新人の先生、結構厳しいかもしれないと密かにリオンは思ったのでした。

10
「言い忘れましたが、これが出来ない人は次の戦闘練習への参加は出来ません。何せこれは基礎中の基礎なので・・・これが出来ないと仕事になりません。そう言うわけで出来ない人は、授業が終わったらマテリアルが取れるようになるまでず~と練習してください、というわけでその辺よろしく!」
「え~~~~ッ!!!」
「いくらなんでもそれはないよ!」
先生はにっこり笑って、とんでもないことを言った。
何!?出来なければ居残り!?
な、なんてことだ~。
優しそうな先生だと思ったら、とんでもない曲者だった!!
皆が口々に文句を言う。当たり前だけど……。
「出来なければ毎日居残りです」
先生がまたにこやかに言う。
「大丈夫、大丈夫、マテリアルとの距離だって短いしこんなの簡単ですから」
そう言うくせにお手本はさっきの一回限りとか?まったく……!
「それじゃ、名前呼ぶから出席順にやっていこうか?とりあず、一人10回でいいかな?」
へ?
「うん、10回取れるようになったら合格としよう!」
おいおい・・・いきなりですか?、皆初めてなのにそんなの10回も出来るわけないでしょ!やり方だって さっきの一回こっきりでわかるわけないじゃん!
見る限りかなり難しいマテリアル採取、苦戦しそうだ。
マテリアルを採る練習が始まった。
何十分過ぎただろう・・・?初めてなんだもん、皆取れるわけがなく次々と失敗していく……。
失敗っているよりは、全然動かないといったほうがいい。
あれだ、人間で言うところの「超能力で物を動かしてみろ」という感じだろうか?時々人間界のことがTVでやったりするんだ。人間には力がないからそんなこと出来ないのに・・・、それはバラエティーて言う物らしい変なことやっているってそのときは思った。今、自分はそれっぽいことをやろうとしている。
「あはははっ」あたしは小声で力なく笑った。それを思い出しながらみんなの訓練を見ていた。そう、これは訓練なんだ。
あぁ、もうすぐあたしの順番が回ってくる予感。
あたしって、こういう繊細な?作業って苦手なんだよね……。
物凄い不安がよぎったのだった。
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