プロローグ
2
だがそれは時が経つにつれ次第にエネルギーを蓄えていき巨大になっていった。
「大きな結晶体」の中には何か「意志」みたいなものも存在していた。
恐ろしいことにそれらのものは、未知なる生物を創造し襲い掛かってきた。
大地は割れ地の底から炎を吹き出し、空は渦巻き荒れ海は狂い豪雨と激しい落雷、大地の温度が下がり吹雪とともにすべてが凍りついていった。そして未知なる生物が、獲物を求めて俳諧してる。
エネルギーを管理し調整する存在がいなくなった「物質界」は、自然界のエネルギーの塊「結晶体」に翻弄され数々の災害に見舞われるようになった。「物質界」に住む人々や生き物達は、災害とどこから来るか分からない未知なる生物の襲撃によって恐怖に震え上がった。
それとともに、「物質界」と密接にある世界秩序と魂の循環を司る「天界」、空間の調節と生命を司る「魔界」にも溢れ出した有り余る自然エネルギーのもたらす破壊の力にさらされるようになる。
とくに大きな被害を出したのが「物質界」に住む人間や生き物の思い、すなわち精神エネルギーを吸収して大きくなった「結晶体」である。
精神エネルギーを取り込んだ「結晶体」は何種類か確認されているが、中には非常に稀で神秘的な力を持った無害の物も存在するのだが、ほとんどは深い「怨念」や「恨み」、「絶望」といったのような負の感情を取り込んだ「結晶体」が多く見られこれらは特に危険である。
それらのエネルギー吸収した「結晶体」は禍々しい「黒い結晶体」となり非常に危険で、周りの生物の精神に悪しき影響を与えて、そこに存在するだけで周りを腐敗させていった。
それらから発生するエネルギーによって数々の未知なる生物を大量に出現し、周辺の生物を凶暴化させ「物質界」にさらなる大きな被害を及ぼした。
「結晶体」が生み出した未知なる生物や凶暴化した生物を後に、「魔物=モンスター」と呼ばれるようになった。
事態を重く見た、当時の「天界」と「魔界」の管理者はこれらのエネルギーを回収し浄化する事を決定。
それと同時に「自然エネルギー結晶体」を「マテリアル」となずけた。
回収された「マテリアル」は、浄化されると純エネルギーとなり災害をもたらすことも無く生活エネルギーとして使用可能、物質界に戻しても無害であることが判明。さまざまなものに加工も可能なことが分かった。
元を考えれば「マテリアル」は純粋な自然エネルギーの塊に過ぎないのだ。
「天界」と「魔界」かそれぞれ「マテリアル」を回収を始めると同時に、「物質界」に及ぼしていた自然エネルギーの「結晶体」がもたらしていた災害が減っていた。それと同時に、「天界」と「魔界」に与えていたエネルギーの流れの影響も減っていったのである。
「マテリアル」回収を始めてある程度過ぎたころ、それらを専門に扱うものたちが出始める。「マテリアル」回収は「天界」の者より「魔界」の者の方が扱いがうまいのは「マテリアル」の性質が「天界」の者たちが持つ「霊力」とは違い「魔界」の者が持つ「魔力」に近いためということと「魔界」の者の中には「精霊」や「妖精」に近い者たちもいたため、「魔界」の者たちが回収を担うことになった。
彼ら「マテリアル」回収をする者たちは、この世界からいなくなった「精霊」や「妖精」たちの代わりをする役目を持った者達となった。
人々は、彼らを結晶採取師「マテリアルピクター」と呼んだ。
そして彼らによって、「世界」は新たな「循環」と「調節」を手に入れたのだった。
そして、長い長い月日が経ち一人前の「マテリアルピクター」になるべく奮闘する若者達がいた……。
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この記事へのコメント
祝☆連載開始!
まずは世界観の説明からなんですね!
まだ本編は始まってませんが、
どんな世界が舞台なのかが分かりました☆
魔界のヒトがマテリアルピクターなんですね!
自然が敵(?)というのも面白い設定です。
これからどんなストーリーになっていくのか、
楽しみにしてます~♪
Re:祝☆連載開始!
>まずは世界観の説明からなんですね!
>まだ本編は始まってませんが、
>どんな世界が舞台なのかが分かりました☆
>
>魔界のヒトがマテリアルピクターなんですね!
>自然が敵(?)というのも面白い設定です。
>これからどんなストーリーになっていくのか、
>楽しみにしてます~♪
ゆりさん
コメント遅くなってすみません^^;
コメントの仕方がよく分からなくて・・・。
これから少しずつ書いていこうと思ってます(^-^)